平成26年6月10日(火)13時から、今年度の「秋田県がん検診推進協議会」総会が開催されました。
秋田県では、がんによる死亡者数及び死亡率の減少を目指し、県内60余りの団体が参画する「秋田県がん検診推進協議会」を立ち上げ、会員が相互に連携・協力し、県民運動としてがん検診受診率向上に取り組んでおります。
県からの現状報告の後、知事が座長を務め、4団体から取組事例や課題について発表がありました。
14時からは、昨年まで記念講演として行っていた部分を大幅に拡充し、がん医療フォーラム「未来に羽ばたく 秋田のがん医療」と題して、4人の先生方からお話がありました。
山形大学学長特別補佐、国立がん研究センター名誉総長の嘉山孝正先生からは、「がん医療の現状と展望」をテーマに、最新医療の紹介や今後のがん医療体制のあり方などをご紹介いただきました。国際的に見た日本のがん医療のレベルの高さと、これから重要視される緩和ケアや看取りの場の必要性についてのお話が印象的でした。
続いて、秋田大学医学部附属病院の羽渕友則院長から、「秋田大学医学部の目指すもの」というテーマで、秋田大学医学部が行っているがん専門医の育成や最先端のがん研究など、県内のがん医療をリードする取組についてご説明があり、一般的ながん診療のお手本を示すとともに、難しい症例に対しても挑戦していくというお話には深く感じ入るものがありました。
また、秋田赤十字病院の小棚木均院長からは、「秋田県におけるがん治療の現状とこれから」について、ご専門でもある大腸がんのデータを基にお話がありました。本県における診断や治療の水準が劣るものではなく、全国トップレベルのものもあること、がん患者には高齢の方が多く、がん以外の病気にも罹っていることが多いので、その場合はがんセンターでは対応できないため総合病院が必要であることなど、がん診療の実際について理解を深めることができたと思います。
最後に、秋田魁新報社の佐川博之取締役編集局長から、「メディアができる貢献」と題してご講演があり、紙面を通じてがん患者や関係者の声をリアルに伝えていくことや、効果を上げている本県における自殺対策を引き合いに、がん対策においても民学官の連携による県民運動化を考えていきたいと述べられました。
がんは、他の持病の治療も含めて総合的に診る必要があり、医師と信頼関係を構築することが治療後の生活のためにもなるということで、なんでも話せるかかりつけ医を持つことと、地元の病院で治療を受けること、そのためにも各地にがんを治療できる病院を整備する必要性を感じたフォーラムでした。
以上、じぇいの報告でした。
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